無線とピュアオーディオ JN1NBU

無線とピュアオーディオ JN1NBU

2015年11月に再開局しました。25年間のブランクがあります。ピュアオーディオは私の中では「あがり」と考えていますが新製品が発売となるとつい気になってしまいます。沼とならないよう自制するのが大変です。

PY5HOT ブラジル 80m FT8で交信

今朝、少し出遅れましたが午前5時半に起きて80mのFT8をワッチしました。EW2Rが見えていましたので交信しました。その後PY5HOTと交信する局が見えました。
-22dBでの入感でしたので、これは無理だなとしばらくワッチしていると信号は-15dBまで上がってきました。タイミングをみてコールすると応答がありました。ブラジルは各バンド容易に交信できるのですが、80mでは新規エンティティです。うれしい1upです。これで80mでは77エンティティになりました。 交信後しばらくすると入感しなくなりました。

このバンドでの交信のチャンスは一瞬しかないことが多いです。オープンしてもクラスターにアップされることは無いことが多いです。そのため地道なワッチが必要となります。

早速、LoTWでCFMできました。

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PY5HOT局のシャックです。KWのリニアが見えますが、私のレポート(信号強度)との差が少ないため、パワーはそれ程は入れていないと思われます。

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オーディオのクリーン電源は麻薬的な効果

ピュアオーディオに投資していくと必ず気になるのがクリーン電源です。かつてKojo(光城精工)Aray6のモニターに応募し、モニターに選ばれました。

当時使用していたCDプレーヤー(マランツ SA-11S1)に接続すると次の方向に音が変わりました。麻薬的な効果です。

  • より静かな空間に満たされる。地底湖に引き込まれる感覚でしょうか。
  • 躍動感が増える。

光城精工 Aray6)

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これは、素晴らしい効果です。日にちをおいて様々な音源で確認しましたが、この傾向は変わりませんでした。

とても感動しました。高価な製品ではありましたが、モニター品をそのまま購入しました。

2年程気に入って使用していましたが、最終的にはヤフオクで売却しました。確かに効果のある製品ですが、クリーン電源に費やす費用をCDプレーヤーの購入金額に追加した方が、より満足のゆくシステム(より上位機器であるCDプレーヤー)を入手できると考えたからです。

クリーン電源には効果があるものが存在すると考えています。好きな音質を実現する方法をクリーン電源に求めるか、機器そのもののグレードアップで実現するのかによって、実際にクリーン電源を導入するか決めれば良いと考えます。

クリーン電源や電源ケーブルは音質に与える影響が良くも悪くも大きいため、気に入らなかった場合の売却方法をあらかじめ考えておいた方が良いです。

また、アンプ用として、カナダ製の医療用アイソレーショントランスを購入し、アルミ製のケースに入れて使用していました。

Plitron医療用トランス 6130-V1-00 3,000VA)

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トロイダルコアに巻かれた3,000VAの巨大なトランスです。

アンプに使用した場合の音質傾向は次のとおりでした。

  • 背景がものすごく静かになります。
  • 音が多少硬くなります。
  • 使用するプラグ、コンセントの傾向が強くでます。

なかなか良い感じなのですが、音の硬さが気になり始めたこともあり利用を中止しました。自作品の場合、売却が困難なため、無駄な投資となりました。音質的に不満があった場合でも容易に売却が可能なよう市販品とするべきでした。今回のケースは勉強代と割り切ることにしました。

ピュアオーディオにおいては、電源ケーブルも含め、電源系に手を入れるのが最も音が変化するポイントです。変化するということは必ずしも好みに合う傾向となる場合だけではなく、期待外れとなる可能性も秘めています。趣味としては楽しいのですが、無限地獄に陥る可能性がとても高いです。

7F37Rを使用した50MHzのリニアアンプ

この記事の内容はフィクションです。過去に似たような話を聞いたり実物を見たことがあっても、それはこの記事の内容とは異なる事例とご理解願います。

今から30数年前のことになります。ハムフェアーにて「放送局放出品の球があるが使ってみないかと」と声をかけられました。

そこには見たことのない送信管がありました。東芝の7F37Rとの説明を受けました。規格表のコピーを見せていただくと動作例としてプレート電圧4,000V スクリーングリッド電圧800Vとあります。プレート電圧が高く、使いにくそうです。

7F37R)

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「5,000円でいいよ」と言われてはみたものの、高いプレート電圧やスクリーングリッド電源が必要なことから、制作費用は新品の3-500Zx2本を使った場合と変わらないだろうし、そもそもソケットやチムニーはどうやって入手するのかと考えましたが、気が付くとその球を大事そうに抱えていました。

制作方針をたてました。

  • 周波数は50MHz
  • プレート電圧は4,000V。1,600Vx 1Aのトランスを特注し倍電圧整流とする。無負荷時は4,200Vになります。
  • ヒータートランス、SGトランスも特注
  • ケースは市販のフロアー型のロッカーを使用、内部にシャーシを組み立てる
  • ソケットとチムニーは自作

ソケットはRCAプラグの内径と7F37Rのピンの直径が一致することが分かりRCAプラグを流用、ガラスエポキシ板でソケットを制作。ブロアーは極力球の近くに設置し、途中のダクトもガラスエポキシ板で制作。チムニーはテフロンシートを使用しました。制作期間は2か月、制作費は100,000円程度に収まりました。想定より安価に制作できました。

入力および出力のマッチング回路の事前調整は球を抜いた状態で真空管側に負荷抵抗(普通のカーボン抵抗です)を接続し無線機とSWR計で行いました。いかにもアマチュア的な手法です。

さて、火入れです。5W程度でドライブしてみました。チューニングをとると100W程度は出たでしょうか。なんだかうまくいってそうです。

最終的には600W程度の出力を確認しましたが、効率が45%程度しかでません。おそらく部品の配置やシャーシの設計が最適化されていないためでしょう。3-500Zx2本相当を狙っていたので、残念な結果となりました。

その後、このアンプは3-500Zx2本に生まれ変わりました。高圧トランスは変更していませんので、プレート電圧は無負荷時は4,200Vと規格上限4,000Vを超えています。今制作するとしたら絶対にありえない設計です。効率は45%程度でしたので、実装に問題があった件は解決しておりませんでしたが、3-500Zx2本にふさわしいパワーはでていました。回路も簡単ですしパワーも容易に得られました。最初から3-500Zx2本で制作しておけば良かったのですが、これも良い経験でした。

当時はこんな話はゴロゴロしていました。懐かしい思い出です。

オーディオケーブルへの投資 電源ケーブル地獄

【2021.7.23追記】USBケーブル、RCAケーブル、XLRケーブルは経験上、選定と投資が必要と考えています。

 

初めにお断りしておきますが、電源ケーブルや電源タップへの投資を私は否定しているわけではありません。確実に音が変化する部分ですので十分なスキルをお持ちの方は、この部分をどんどん変更し、ご希望の音作りをするべきです。生半可な気持ちと財力ではゴールに到達できないというのが私の持論です。 

オーディオを始めるとさまざまなケーブルが気になり始めます。ケーブル交換で音が変わることはプラシーボ効果だという意見もありますが、数万円の機器でも確実に音が変化します。

もっとも音の変化が大きいのは電源ケーブル「電源タップ」です。プラシーボ効果であるかどうかは身近にある電源タップを機器と電源コンセントの間に入れてみるとわかります。

結論)

  • 電源ケーブルは購入した時に付属しているものから変更してはいけない
  • 同じメーカーから高品質とうたわれているケーブルがある場合でも変更してはいけない。
  • 電源タップは壁の電源コンセントの延長をイメージした良質な一般品を使う。(簡単な工作が必要となります)

電源ケーブルを変更すると概ね以下のような変化があります。変化の度合いは購入した電源ケーブルによりさまざまです。

  • 低域が増える→バランスが崩れる
  • 高域が増える→バランスが崩れる
  • 音が広がる→音の密度が下がる。スカスカになる。
  • 音が凝縮される→音の広がりがないと音楽がつまらなくなる。
  • 力強くなる→よく聴くと躍動感が減っている。

電源ケーブル程ではないのですが電源タップを変更しても同様の傾向になります。

音が変化するので、音が良くなったような気がしますが、1ヶ月程すると違和感を感じるようになります。当初、「組み合わせが悪いのかな」と思い、さまざまな電源ケーブル、電源タップを購入し交換しましたが、時間と費用の無駄でした。電源ケーブルや電源タップに費やした費用は思い出したくもありません。もちろん、良い組み合わせを見つけることができるスキルをお持ちの方がいらっしゃることは否定しません。

アキュフェーズに「試聴室ではどんなコンセントを使用しているか」という質問をした時に「パナソニック製の標準的なもの」との回答があったことから電源系はいじってはいけないなと悟りました。

電源タップは一般的に購入できる電源タップでは残念ながら役不足です。

一般的な電源タップでは不十分な理由)

  • 機器に近い電源ケーブルや電源タップが音質に与える影響は大きい。電源タップは壁の電源コンセントと同等の作りや品質を担保できるものでないといけない。
  • 壁のコンセントをそのまま再現したものにできるだけ近い電源タップが必要。一般的な電源タップはコンセントおよびケーブルともそれを満たさないものが多い。

標準品として良いと思われる以下のものを組み立てて使っています。アメリカン電機の電源タップ部分はプラスチックのコンセントボックスと壁コンセントでも代用可能ですが、見た目や安全性からアメリカン電機のOAタップ(電源タップ)を使用することをお勧めします。電源タップとケーブルとの接続は圧着端子を使用してます。電源部分においては圧着端子の使用で音が悪くなることはありません。なお、電源タップの材質としてアルミなどの金属製は音楽の躍動感が失われることが多いためおすすめしません。

アメリカン電機 平刃形 OAタップ2ヶ口 コード無し 接地2P 15A 125V

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電源ケーブルVCT3.5×2芯ケーブル(3.5SQの一般的な電源ケーブル、これ以上太いものは音域のバランスが悪くなります)

600V ビニルキャブタイヤケーブル 三ツ星

電源プラグ オヤイデ 電源プラグ P-029

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壁に取り付ける電源コンセント パナソニック WN1318K

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WN1318Kの電極部分に磁性体の板バネ(クリップ)が入っていることを気にされる方はWN1512Kでも良いです。両方試しましたが電源タップを経由すると音質の差は感じられなくなります。なお、壁に取り付けられている電源コンセントの交換は有資格者しかできません。

最近はオーディオケーブルについてあまり騒がれなくなりました。オーディオを趣味をされる方が減ったことや、偽物(偽ブランド)の横行により市場として成り立ちにくくなったことが原因でしょうか。特に偽ブランドの横行は、試行錯誤が必要なオーディオケーブル選びにおいて、ヤフオク等での売買が困難となることから、オーディオケーブルに手を出しにくくなります。困ったものです。(私はもう卒業したので関係ないです)

過去に試した電源ケーブルの一例)

カルダス ゴールデン・リファレンス

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AET SCR AC

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Acoustic Revive POWER MAX II

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その他1mあたり数千円~1万円程度の切り売りケーブル多数を試しました。

過去に試した電源タップの一例)

Chikuma Eminent-4

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THE J1 PROJECT PT4

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もう十分です。

以上参考になればと考えています。

アキュフェーズ DP-720 CDプレーヤー オーディオの魔力

【2020.5.21 追記】現在はファイルオーディオに移行しており、DP-720は手元にはありません。詳細は以下の記事のとおりです。

ファイルオーディオ(ネットワークオーディオ)のすすめ - アマチュア無線 JN1NBU

 オーディオの音に占める割合としてCDプレーヤーに依存する割合は少なく、この部分の投資金額は抑えても良いというのが私がオーディオを始めたころのセオリーでしたが、実はそうではありません。音の送り出しであるCDプレーヤー以上の音を下流であるアンプやスピーカーで作り出すことはできません。そのことに気づくのに20年かかり、散々散財しました。

今まで使用してきたCDプレーヤーと手放すに至った理由は次のとおりです。なお、次にあげるCDプレーヤーの多くはSACDも再生できますが、全てCDプレーヤーと表記します。

  • マランツ SA-14
    SACDよりもCDの方が音が良いと感じた不思議な機器。決してフラットではなく低域、中域、高域に独特のピークがあるが、音質的にうまくまとめてある逸品。とても気に入っていましたが、修理不能な状態となり、泣く泣く利用を中止。
  • マランツSA-11S1
    高域寄りのヒリヒリした音であり買ったことを後悔。ディスクの回転音が大きいため修理に出すが、仕様であるとの回答マランツとの決別を決断した瞬間です。
  • アキュフェーズ DP-500
    某オーディオ店で中古で購入。中域を中心とした音のまとめ方は良いのですが、何しろジャズがスイングしない。躍動感やホール感が明らかに足りない。これはひょっとしたら何か手を入れられているのではないかと思い、内部を覗くとCDドライブカバーの脇のシャーシーにドライバーによる大きな傷があり、少なくともCDドライブのカバーは外したと思われる。メーカーによる修理跡であるわけもなく、購入元にクレームを入れるとそのまま返却。
  • アキュフェーズ DP-510
    別のオーディオ専門店で試聴して購入。躍動感やホール感はきちんとでているため購入SACDが聴けない以外は何の不満もなく使用。これは良いプレーヤでした。
  • 某ガレージメーカーのES9018チップを使ったDAC
    アキュフェーズDP-720と同じDACチップを使用した某ガレージメーカーのDACをDP-510に接続して使用。細かい音が良くでるようになったのですが、広がり感と奥行きに乏しい音でした。DACチップだけでは音質は良くならないと思い知らされた瞬間です。幸い、マニアの間では有名な製品でしたのでヤフオクで売却することができました。
  • アキュフェーズ DP-720
    4年前に購入。きっかけはオーディオ専門店で試聴してしまったことです。圧倒的な躍動感、スピーカの前後左右に広がる音場、ダイレクトに届く音の浸透力。CDプレーヤーに100万円も出しても良いのかという葛藤はありましたが、1週間後には注文していました。現在もCDを聴くたびに新たな発見があり、購入して本当に良かったと思っています。つい最近後継機種のDP-750が発売されました。きっと良いのでしょうね。

 アキュフェーズ DP-720。最初からこのクラスの機器を購入すべきでした。もっと良いものがあるに違いない、というオーディオ無限地獄の入り口に立ってしまったのかもしれません。

写真はDP-720とDP-750です。大変良く似ていますね。修理に出して戻ってきたことにすれば家族にバレずに買い替えができます。

DP-720)

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DP-750)

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C6AKQ バハマ 40m FT8 LoTWでCFMできました

前シーズンの冬場に40mで交信できました。この時間帯が狙い目です。今期も期待しています。ここ数日早朝や夜のワッチを続けていますがDXシーズンというには程遠いコンディションです。

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アキュフェーズ E-650 プリメインアンプの到達点

【2021.6.16 追記】C-3850とP-4500を導入しました。新たな散財の歴史のスタートです。

【2021.5.22 追記】E-650を使い始めて3年が経過しました。とても気に入っています。しかしながら、その後発売となりましたE-800が大変気になっています。

【2019.11.24 内容一部変更】DACの進化には目覚ましいものがあります。CDプレーヤーへの投資はやめました。良いDACを入手すべきです。

アキュフェーズのプリメインアンプは今まで3台使用しています。私の聴く音楽の70%はジャズであり、残りはポップスや女性ボーカルであったりします。特定の方のファンではないので基本なんでも聴きます。所有するCDは600枚程度ですので、決して多い方ではありません。

今まで所有したアキュフェーズのアンプの使用歴と感想、手放した理由は次のとおりです。

  • E-407

    5年落ちの中古を購入し8年使用。コントラストの高い鮮烈な音質が特徴。女性ボーカルとのマッチングは最高。ジャズとの相性は及第点。中古で購入し8年使用しましたがメンテナンスの必要性は全く感じられませんでした。E-450にAAVA(電子ボリューム)が採用されたため、どうしても欲しくなり、E-450に買い替えました。
  • E-450

    E-407のコントラスの高い鮮烈な音質は消滅。ジャズとの相性は及第点。E-407から買い替えるのではなかったと激しく後悔エージングにより変わることを期待し2年程使用するが傾向は変わらず。そうおいそれと買い替えるわけにはいかずそのまま使用しつづけるが、E-650の登場により買い替えを決意。結局8年程使用。スピーカーケーブルやラインケーブル、電源ケーブル、電源タップに散財したのもこの頃です。ケーブル類は正解を見つけることが困難であり、コスパが悪すぎます。純正品を使用するのが一番であるという結論に達しています。
  • E-650

    平日有休を取得しオーディオ専門店でじっくり試聴して決定。CDプレーヤはアキュフェーズDP-720、スピーカーはB&W 804D3で試聴。B&W 804D3の支配力が大きいと感じましたが、古いジャズであっても音質の粗が浮き彫りになることがなかったため購入を決意
    エージングには半年程かかりましたが、圧倒的な躍動感と鮮烈な音質音楽の無音部分を表現できる静けさ、録音の良くないジャズであっても、音質の粗が浮き彫りになることがないこともあり大変満足しています。A級アンプの場合、発熱を心配される方がいらっしゃいますが、アンプの上面を10cm程度空けられるのであれば問題ありません。CDプレーヤーとアンプ間は純正のバランスケーブルASLC-10を使用しています。
    なお、古いジャズはCDプレーヤーにも投資しないと良く鳴りません。アンプ以上にCDプレーヤーは頻繁に買い替えを行っており、また費用もかけています。

アキュフェーズE-650は良いアンプです。試聴できる環境にいらっしゃる方は是非試聴されてみてください。

アキュフェーズ E-650 プリメインアンプの到達点。セパレートアンプへのスタートライン。

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