無線とピュアオーディオ JN1NBU

無線とピュアオーディオ JN1NBU

2015年11月に再開局しました。25年間のブランクがあります。ピュアオーディオは私の中では「あがり」と考えていますが新製品が発売となるとつい気になってしまいます。沼とならないよう自制するのが大変です。

Hi-Q-5 HF スクリュードライバーアンテナ クラック補修 / 分解方法説明あり

【分解にあたっての注意】旧ピラニアシリーズは該当部分が接着されている可能性があります。手持ちのHi-Q 4/80 ピラニアは手で上部キャップ部分を回しても開きそうな気配はありません。もし、旧ピラニアシリーズを分解される場合は慎重に作業を進められた方が良いと考えます。また、分解した結果、再組立てが不可能な状況となっても、当方は責任を持てません。

 

Hi-Q-5 HFを使用して約1年になります。点検を行ったところコイル部分にクラックがありましたので補修しました。コイル部分の外装はポリカーボネート樹脂です。

角度を変えてみると、このクラックは表面に達していることがわかります。これ以上クラックが広がらないようにする必要があります。

他にもクラックがありますが、納品時からあったものもあり、いずれも表面に達してはいないため、今回補修は見送りました。ポリカーボネート樹脂に溝を掘って、そこにコイルをはめ込んでいますので、この部分が弱くなってしまいます。この構造はコイルの直径を大きくできるのですが、機械的には弱点となってしまいます。

上部のクラックの発生した場所にはコイルがありますが、この部分はコイルとしては使われておらず、上部の金属製のキャップのネジ受け部分として機能しています。

 

分解して確認してみます。(分解は当ブログでの説明のため補修後に行っています)

上部の金属製のキャップ(黒い部分)と一体構造の黒い六角ナットを左に回すと、キャップが外れます。ネジ部分は金属であり、コイルと高周波的に結合していると同時に、キャップとコイル部分を物理的に固定することも兼ねています。

このような構造のため、大きなエレメントをつけて使用していると、コイル部分に大きな力がかかり、今回のようにクラックが発生してしまうことになります。ローバンド用の大きなエレメントは使わない時は外すことにしました。

こんな感じです。

角度を変えてみます。

ちなみにコイル下部分のマストとの結合部分も同じ構造です。

したがって、コイルを焼損させてしまった場合は、その部分を切り捨てることにより最低周波数は高くなってしまいますが、修復が可能です。メーカーが部品を提供してくれれば良いのですが、それは行っていないとガイドされています。残念です。

さて、クラックの補修です。

プラリペアにガラスクロスが同梱されているものを使います。

物凄く体に悪そうな臭いがしますので、扇風機で換気しながら作業します。中毒性のありそうないけない臭いです。目的外使用禁止というやつです。

液がつくと樹脂の表面が溶けますので、養生してから作業します。

上手くいきました。

上部の金属キャップのネジ部分が機械的な弱点となっていますので、耐熱ガラスクロステープをこの部分に巻いて補修します。耐熱性があり、しかも殆ど伸びないため、今回の用途に適切と考えました。

その後は防水のためシリコーンテープで仕上げます。

完成です。戦線復帰です。