現在使用しているオーディオ用NASとDACは付属のACアダプターをエルサウンドのアナログ電源に交換しています。この電源に変更したことにより、音質は満足のゆく状態となっています。そうすると、コンデンサーの交換やコンデンサーアレイの追加でもっと音質が向上するのではないかと欲がでてきます。ネットを検索しても、内部構造を明らかにしたものや実際に手をいれたという情報はありません。自分で確認するしかありません。
使用しているエルサウンドのアナログ電源)12V/3Aです。
早速開けてみます。前面パネルと後面パネルの上側二か所のネジを外すと上面と側面を形成しているコの字型のケース部分が外れます。
結構ネジはしっかりと締まっています。当初、柄の細いドライバーで開けようとしましたが、ネジ山を舐めてしまいそうになったため、柄が太く短いドライバーに変更しました。
上ぶたがソックリ取れました。
電源トランスの規格を確認します。
- 一次側:115V x 2(複巻き) 並列に接続されています。
- 二次側:15V/40VA x 2 (複巻き) 並列に接続されています
容量は80VAあります。出力12V/3Aに対して2倍の容量があります。十分に余裕を持った設計です。
二次側の平滑コンデンサーを確認します。ちゃんと日本製のコンデンサーを使用しています。東信工業製です。驚くべきはその容量で2,200uF x 6 = 13,200uFもあります。3Aでは2,200uFもあれば十分です。出力側は100uFです。
正面パネルも外して確認してみます。ブリッジと電源レギュレーターは基板の下にあります。
電源レギュレーターは基板を外さないと確認できないのですが、レギュレーターもケースから外さないとならないのでやめました。LM350Tを使用しているのだと推測します。
写真を良く見ると、左上の電源スイッチの下側端子の熱収縮チューブの処理が甘くスイッチ部分の端子が見えています。やり直すことも考えましたが、熱収縮チューブはケーブル部分はちゃんと収縮しているためずれることはないことと、正面パネルを元にもどしたら端子部分は熱収縮チューブの内側に隠れたためそのままとしています。トランスからのケーブルと基板のはんだ付け部分の電線の被膜の長さがまちまちなのも気になりますが、はんだ付けはきれいにされていますので、ここも手を加えないことにしました。
取り外したケースの両端はヒートシンク加工となっていますが、ここには直接部品はついていません。但し、ケース全体の熱を逃がすという目的は達成できていると考えています。
とてもよくできており、下手に手を加えない方が良いと判断しました。