無線とピュアオーディオ JN1NBU

無線とピュアオーディオ JN1NBU

2015年11月に再開局しました。25年間のブランクがあります。ピュアオーディオは私の中では「あがり」と考えていますが新製品が発売となるとつい気になってしまいます。沼とならないよう自制するのが大変です。

新アンテナチューナー Palstar HF-AUTO 修理

9月27日午前4時より160m FT8でコールしていると、2週間前から使用しているアンテナチューナーPalstar HF-AUTOから鈍い破裂音がしました。いやな音です。その後、SWRが4以上に跳ね上がりました。

状況を確認すると、次のとおりでした。

  • 20Wでオートチューンを行うとSWRは1.05程度に下がる。但し、別のSWRメーターで計測するとSWRは1.7程度である。明らかに誤差の範囲を超えています。
  • Palstar HF-AUTOのパワー表示が半分程度の値を示しており、おかしい。
  • パワーを100W以上に上げるとSWRは4以上に跳ね上がる。

内部を確認するとSWRユニットのトロイダルコアが割れています。基板上にはスパークしたと思われる焦げた部分も見受けられます。KW入れている訳ではないのに何でこんなことになるのでしょうか。アメリカンドリームでしょうか。初期不良としてクレームをつけたいところですが、状況だけを見るとハイパワーを入れて壊してしまったようにしか見えません。このチューナーは耐電力1,800W(PEP)ですので相当なパワーを入れない限りこのようなことにはならないと思うのですが何が起きたのでしょうか。このコアに変な共振点でもあったのでしょうか。

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Palstar社にメールしてみました。早速、27日の深夜に回答がありました。部品提供はできる筈なので確認して連絡するとのことでした。部品提供(おそらくSWRユニットの提供)としてもUSからの発送ですので、時間がかかりそうです。

毎朝160mがオープンしている現状においてそんなには待てませんので、自分で直すことにしました。

まずはSWRユニットを取り外します。割れているのは手前のコアです。ユニットを取り外している最中に更にコアが割れてきました。一度割れると大変脆いです。コアは大変硬いので破片でケガをしないように気を付ける必要があります。

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 コアの大きさ、巻き数、構造を確認します。コアの材質は不明ですが、トランスとして使用していますので#43材で問題ないと判断します。35回巻でコア内に別の線で1回巻(コア内を通過しているだけ)という構造です。早速、秋葉原千石電商で部品を調達してきました。

  • アミドン フェライトコア FT-82-43
  • 0.4mmポリウレタン銅線

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割れたコアを取り外し、新たに作成したコア(トランス)を取り付けて再度組み立てました。メンテナンス性は大変良いです。

ダミーロードおよびアンテナで動作を確認しましたが、全く問題ありません。パワー表示もLP-100Aのパワー表示と大差なく問題ありません。念のため、コアの温度を確認してみましたが、まったく熱くなっていません。故障の原因は不明ですが、コアの品質に問題があったのか、ヒビでも入っていたのではないかと疑っています。コアの支持がコアの巻き線のみであり、かつこのボードは縦置きになることから、コアや巻き線に負担がかかる構造だと判断しています。ボンドやグルーで固定した方が良いかもしれません。

故障時のメンテナンスなどを考慮すると国内メーカー製が良いのですが、国内メーカーで製造していない製品に関しては海外製も視野に入れざるを得ません。