17mバンドのFT8で運用中にSWRが不安定になりました。
確認すると、コイル部分の樹脂の一部が溶けて炭化しています。炭化部分をドライバーでこするとポロポロと剥がれ、コイルが見えます。これはまずいです。
- 耐入力1,500W PEPですが200W運用で壊れました
- 200WのFT8で1時間以上コールした後にコイルに触っても少し暖かい程度です
- 160mで200W FT8で運用すると30分くらいで触れないくらい熱くなります
- コイル部分の材質は耐熱性のある「ポリカーボネート」
ポリカーボネートが炭化するような温度になったとは思えません。電動コイルの接触部分でスパークが発生し、ポリカーボネートの一部が炭化し、その部分に継続的に電流が流れることにより、温度が上昇し、炭化が進んだのだと推測しています。あるいは160m FT8で200Wで長時間運用しつづけたことも劣化の要因かもしれません。
このアンテナの弱点を見てしまったような気がします。耐入力1,500W PEPでも壊れるのです。
破損部分)補修を試みるため、やすりをかけています。
「プラリシート」を使って補修します。ポリカーボネートの接着もできます。グラスファイバーシートに専用液をかけるとFRP樹脂になります。
こんな感じに補修できました。専用液をつけすぎたためはみ出ています。はみ出た部分が樹脂を溶かしています。もっと慎重にやればよかったです。なお、強度は十分です。
早速送信してみます。
直りません。残念です。とっても。
コイル部分が熱くなります。どうやら炭化した部分が内側に拡がっているようです。もっと大きい範囲で切除する必要がありますが、コイルの形状を維持できなくなります。
このアンテナ、コイル部分の分解ができませんので、手詰まりです。
5年程使用したので諦めることとします。
予備として保管しているHI-Q Piranha 4/80と交換しました。これは軽くていいですね。
FT8でのロングコールは控えるようにしないといけません。先方のRR73や73を確認したタイミングのみコールすればいいのですが、場所取りの観点からどうしても呼び続けたくなってしまいます。間欠コールは戦力ダウンですね。しかしながら、もう壊すわけにはいかないのでやむを得ません。
手持ちの長いエレメントを使用してもローバンドは3.1Mhzまでしか同調しません。8mの導線をエレメントの先に追加すると1.840Mhzに同調します。さすがに8mの導線を垂らすわけにはいきません。秋ぐらいまでに160mバンドをどのように運用するか考える必要があります。
同じアンテナを購入すれば良いのですが、もう1年以上「Sold Out」になっています。これには困りました。
もし、今使っているアンテナが壊れてしまった場合、ミニマルチ社のAPAシリーズを使い分けるのが良いのかもしれません。
耐入力300Wと2KW。300WだとFT8で運用すると壊れてしまうような気がします。
APA-4DXとAPN-3で7Mhz~28Mhzまでカバーですね。80mと160mはベースローディングコイルの追加でなんとかするしかありません。