無線とピュアオーディオ JN1NBU

無線とピュアオーディオ JN1NBU

2015年11月に再開局しました。25年間のブランクがあります。ピュアオーディオは私の中では「あがり」と考えていますが新製品が発売となるとつい気になってしまいます。沼とならないよう自制するのが大変です。

HI-Q ピラニア アンテナの耐久性 (スクリュードライバー)

このアンテナ、購入してそのまま使うことはできず、固定方法の工夫、マッチングボックス(シャントコイル)の作成が必要です。手間はかかりますが、それを十分に上回るメリットがあります。使用するための情報は製品マニュアルやネットで収集可能ですので大丈夫です。

日本代理店のサイトを確認すると、コロナ禍の影響でHI-Q ピラニア アンテナの入荷がUSから無いため、アンテナ本体の入荷がないとのことです。

久しぶりにUSのサイト(https://www.hiqantennas.com/)を確認すると、軍への納品を優先しているが、HAM向けにも徐々に対応するとのことですので、また入手できるようになると考えています。全てのシリーズは新シリーズとなっており、4シリーズはスリム化/軽量化がされていますので、ベランダアンテナとして新規に購入するのであれば、4シリーズが重量的に無理がないと考えています。しかしながら、80mバンド、160mバンドを運用するのであれば、5シリーズの方が断然効率が良いです。

このアンテナ、約4年間使用していますが、まったく壊れる気配がしません。USのサイトを確認するとその理由がわかります。

 

コイル部分の構造)

スプリングでテンションをかけたボール状の接点が円心上に6つあります。常にコイルと接触した状態で電気的に安定感があります。

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コイルの耐久性テスト)

135,000回のサイクルテストの結果です。下の方に黒ずみが見られますが、電気的には問題ないと考えられます。毎日オンエアーして一日あたり10回コイルを動かしたとしても、30年以上の耐久性です。個人的にはコイル表面のポリカーボネートの寿命の方が早いと考えています。(ポリカーボネートの寿命は屋外で10年~15年のようです。住宅用のカーポートの屋根に使われている材質と考えると分かりやすいです)

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マニュアルを確認すると、寿命に重大な影響を与えるのは、コイル外側の汚れとのことです。この汚れが原因でコイル間でスパークが発生し、その場合コイルが壊れるようです。個人的にはKWとか入れない限りこのような状態にはならないと考えていますが、気が向いたときに指定の方法で手入れをしています。(rain-xを使います。自動車メンテナンス用ですので簡単に手に入ります)

構造的に美しいため、USのサイトを見ていると、もう1本欲しくなりますが、既に手元に4/80と5/80 RTの2本がありますのでやめておきます。

1本で多くのバンドに出られることや、ハイパワーでの使用が可能(1,500W PEP)なため、FT8の200W程度では全く問題がないこと、耐久性が高いといったメリットがありますので、価格に見合った品質であると評価しております。

耐電力1,500W PEPですので、KW局で全てのバンドで落成検査を受けるためにも使えそうですね。実用的にも10m程度の垂直エレメントと組み合わせて160m~80mのローバンド専用アンテナを構築するのにも使用できるのではないでしょうか。

番外)軍用タイプ

自動チューニングです。チューニングポイントがプリセットされ、コイルの移動時間は200ミリ秒以内(ハイ・トルクの高速ステッピングモーター使用)です。YouTubeで見ましたが、本当に瞬時にコイルが適切な場所に移動します。軍事活動しながら、ちまちまとチューニングなんかできないですからね。価格は要見積もりとなっています。$3,000~のようです。

高速チューニングのデモ)コイルの位置は強力マグネットを使うとデモのとおり分かります。これ欲しいです。

www.youtube.com

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