OM Power社のリニアアンプOM4000HFについて調べてみました。
OM Power社のリニアアンプは、QRZ.comに掲載されている各局のシャックで良く見かけます。法定出力の範囲ではLDMOSを使用した最新のアンプとコスパは変わらないのですが、余裕度を含めるとOM Power社のリニアアンプが選択肢となってきます。(何を言いたいかは察して下さい。)
このリニアアンプ、大変お安いです。日本の代理店の価格は海外で購入する場合の価格と乖離しておらず良心的です。電源は単相200V 20Aが2回路必要なようです。一般家庭でもなんとかなるのではないでしょうか。
さて、マーケッティング的にはどうなのでしょうか。なんだかんだいっても法的に問題があるものが数売れるとは思えません。なんとUS国内ではFCC公認バージョンが販売されています。少なくともアメリカではまったく問題なく使用できるようです。1,500W PEP連続使用OKとなっていますね。実力は4,000W PEPですので当然でしょう。
使用しているFU728Fは4CX1500相当でしょうか。これを2本使用しています。
電源トランスはトロイダルトランスを2台使っています。4,000W出力にしては小さいような気がしますが、4,000W PEPでは実用になるのだと思われます。トランスがそれ相応の温度となることを想定しているのでしょう。電源部の温度を下げるためのクーリングファンが設置されています。(写真右下部分にクーリングファンが見えます)
真空管の脇に冷却用のブロワーが見えます。仕様は不明ですが、余裕のある大きさではなさそうです。デスクトップのリニアアンプではスペースが取れないため仕方がないのでしょう。
電源やブロアーの様子から、コンテストでランするなどの過酷な状況では1,500Wに抑えた方が良いと考えます。でも、いざとなったら瞬間的にはもっと出せるという余裕が魅力なのでしょう。