無線とピュアオーディオ JN1NBU

無線とピュアオーディオ JN1NBU

2015年11月に再開局しました。25年間のブランクがあります。ピュアオーディオは私の中では「あがり」と考えていますが新製品が発売となるとつい気になってしまいます。沼とならないよう自制するのが大変です。

スクリュードライバーアンテナ SD-330の内部構造と使用上の注意

SD-330に対してのコメントは、当方の主観によるところが大きいです。したがって、当アンテナの性能を客観的に記載したものではございません。 

あくまでも分解修理を実施した時に知りえた事実を記載しています。

SD-330を7Mhzの200Wで常用したらコイルボビンが焦げた話を以前にしました。焦げた部分を取り除き当アンテナを再生した時に判明したことですが、コイル部分は大きくないということです。外見からは「さぞ太いコイルが巻かれているんだろう」と期待させられるものがありますが、そうではありませんでした。

DIAMOND SD-330

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分解した時の写真を撮っておくべきでしたが、修理に夢中になってしまい写真はとっていませんでした。

幸い、同じ構造のアンテナで、かつコイルケース部分が透明のアンテナを見つけました。

Tarhell Antenna(US製のスクリュードライバーアンテナ)

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SD-330も同じ構造をしています。

アンテナ根本部分の内側をコイルが上下する仕組みです。また、巻かれているコイルも1mm程度のエナメル線が密巻きにされています。外見から「さぞかし、太いコイルが巻かれているんだろう」と期待していましたので、ちょっとガッカリしました。

エナメル線とアンテナ根本部分との接触部分は黄リン銅と思われる板バネで接触する構造ですが、エナメル線はエナメル被膜があるため直流的には導通がありません。但し、高周波的には導通しているため問題はありません。

私が気になったことは、エナメルが剥がれている箇所があったということです。ハイパワーで使っていたため熱で剥がれたのか、ベランダから45度の角度で突き出していたことによりコイルに想定上の圧力がかかったためのどちらかはわかりませんが、わずか半年でこのような状態となりました。エナメルが剥がれてコイルが直流的にショートする箇所が発生しても、他のポイントでマッチングをとれば良いので実用上は問題はありませんが、コイルそのものも摩耗して薄くなっていました。高出力での使用や垂直以外での使用は寿命に影響を与える可能性があり、気を付けなくてはいけないポイントだと考えます。

また、コイルカバー下側部分とアンテナ本体部分の接している部分(コイルの伸縮に伴い可動する部分)は防水構造ではありません。水平もしくはそれに近い形で使用すると、確実にコイル内に水が浸入します。要注意です。

なお、コイルの大部分は3.5Mhzのためにあります。7Mhzまではコイル上部のわずか2~3cmの所でマッチングします。したがって3.5Mhzでの使用を諦めれば、コイル部分が摩耗したり焦げたりした場合は、コイル上部の壊れた部分を切り取れば、当アンテナは再生できます。私はこの方法でこのアンテナを再生しました。もし、3.5Mhzでコイルが焦げてしまった場合は、復旧方法はありませんので諦めて下さい。

同様のトラブルで壊してしまった方の参考になればと考えています。